今月の輝いている人

今月の輝いている人~北澤ちさと さん

今輝いている女性、ビジネスウーマンをご紹介しています。

今月は
NPO法人マドレボニータ 事務局長 北澤ちさと さんです。

 

◆インタビュー◆

◆きょうは
NPO法人マドレボニータの事務局長
北澤ちさとさん に インタビューさせていただきました。

北澤さん 今日はよろしくお願いいたします。
最初に 自己紹介をお願いいたします。

北澤ちさとです。
産前・産後の女性のためのヘルスケアプログラムを研究・開発・普及しているNPO法人マドレボニータの事務局長として働いています。
マドレボニータでは、産後のボディケア&フィットネス教室を全国11都道府県で展開するほか、産後女性の実態をまとめた調査報告書『産後白書』の発行や、NEC社会貢献室との協働事業で「母となってはたらく」を語る『NECワーキングマザーサロン』の運営などを行っています。
2013年の11月より、夫の仕事の関係でアメリカ・ノースカロライナ州に移住しました。現在は徐々に新生活を整えながら、事務局の仕事も再開しています。

★HP: NPO法人マドレボニータ 公式サイト
★Facebook: NPO法人マドレボニータ公式ページ

◆どのようなきっかけで 現在のお仕事を始められましたか?

大学卒業後、営業職として働いていましたが結婚を機に退職しました。半年後に第一子を妊娠し、出産を経験。
妊娠中に偶然知った、マドレボニータの「産後のボディケア&フィットネス教室」に通いました。

息子と教室に参加した時の一枚。中央はマドレボニータ代表の吉岡マコ

 

マドレボニータの産後プログラムはバランスボールを使ったエクササイズと、マインドマップの手法を使ったコミュニケーションワーク、自宅でできるセルフケアの3本立てで構成されています。
妊娠中は、「とにかく無事に出産できれば、その後はなんとかなるのでは」と思っていましたが、産後、体力が落ちた身体で過ごす赤ちゃんとの生活は想像以上の大変さ。
何より、「大人の会話」をする機会が激減し、戻る職場もなく、「私はこれからどうなるんだろう…?」と漠然とした不安を感じました。
教室に参加してみて、産後の身体を整え、子育てに必要な体力をつけることや、この時期だからこそ「今後自分の人生をどう生きたいか」を考えることの大切さを痛感しました。
その後、自分も少しでも活動を応援したいとNPO法人マドレボニータの正会員になり、産後女性のリアルな声を集めた調査報告書「産後白書」を制作するプロジェクトが立ち上がったとき、ボランティアスタッフに立候補しました。約1年間制作や普及活動に携わった後、2009年に事務局スタッフとして働かないかと声をかけてもらい現在に至ります。

◆北澤さんが実際に体験されて産後の女性のサポートが必要だと思われたのですね。
今の仕事で、どのような苦労したことや大変だったことがありましたか?

マドレボニータは1998年から産後女性のためのヘルスケアプログラムを独自に開発し、すべての女性が産後ケアをあたりまえに受けられる社会を目指して各地で教室を開催していますが、時として「元気な人」「余裕のある人」だけが通うクラスと誤解されることもあります。
格差無くプログラムを届ける試みとして『マドレ基金』という基金を設立し、双子の母やひとり親、障がいのある児の母や低出生体重児の母、10代で出産した母への受講料をサポートする『産後ケアバトン制度』を設けています。
双子の母がクラスに参加される時はボランティアを募って赤ちゃんを一緒にお世話します。私もたびたびボランティアとして双子の母のサポートをさせてもらいました。

 また、昨年には産後ケアの啓発リーフレット『妊娠中~産後の過ごし方ガイド』を製作しました。
手に取りやすいデザインでいかに産後のことや事前の心構えをわかりやすく伝えるか、何度も試作を重ねました。
現在は医療機関や企業、子育て支援施設にご協力いただいて普及活動に注力しています。上記リンク先よりPDFデータをダウンロードしていただくことも可能ですので、ぜひご覧になっていただき、妊娠された方がいたらお伝えいただければうれしいです!

◆産後ケアバトン制度はすばらしいですね。ぜひ広く知っていただき、利用していただきたいですね!
この仕事のやりがいはどんなところでしょうか。

現在、団体の認定インストラクターは22名、事務局スタッフは9名いますが、事務局は固定のオフィスを持たずに在宅勤務で働いています。
クラウドデータベースやメール、SNS、GoogleドライブやSkypeなど、使えるツールを最大限活用して業務にあたる『クラウド事務局』なのです。
とはいえツールがあればうまくいくという訳ではなく、やはり離れて勤務していることで、ちょっとした意思疎通がうまくいかないこともありました。
そのたびに頭をひねり、知恵と工夫を持ち寄って新しい解決策を探していくことは決して楽ではないですが、その過程そのものが「新しい働き方をつくっている」のだと日々実感できることにやりがいを感じています。

◆事務局の皆さんは在宅勤務でお仕事をされているのですね!
クラウド事務局はこれからもいろいろな場でどんどん広がっていきそうですね(^^)
北澤さんはこの仕事を通してはどのように変りましたか?

言葉を丁寧に紡ぐことを大切にするようになりました。
教室の受講者の方や会員として応援して下さる方とのメールのやりとりや、離れて働く仲間との連絡など、どうしたら相手へのリスペクトの気持ちとこちらの想いを伝えるか日々試行錯誤しています。
また、プライベートでは新生活準備に奔走しながらも、今だからこそ慌ただしく過ぎゆく日々を自分の言葉で残しておきたいという思いから、個人ブログ を更新しています。

◆北澤さんの今を4字熟語で表すとしたら どんな漢字でしょうか。

行動をそのまま表せば 『一所懸命』ですが、今の気持ちにいちばん当てはまるのは『自由自在』です。

◆北澤さんが、今いちばん集中して楽しんでいらっしゃることは何ですか。

『アメリカでの新生活』でしょうか。
生活の基盤を整えることはもちろん、英語の勉強をしたり、子どもの現地校の宿題を家族で一緒に取り組んだり、週末は近くの湖や公園、ファーマーズマーケットなどに出かけたりしています。

日本にいるときは、ゴスペルなどの音楽を歌うことに夢中になり、NO DAY BUT TODAY というグループを組んでライブやイベントで歌っていました。
こちらでも歌える機会を見つけたいと思って色々調べているところです。

◆北澤さんの人生の中でいちばん嬉しかったことは何ですか。

家族を持てたことはもちろんですが、マドレボニータ事務局で働き始めたときと、アメリカでの生活を始めた時でしょうか。
いずれも大変でしたが、「いくつになっても自分の人生を切り開けるんだ」と強く感じた瞬間です。

◆人生の転機はいつでも目の前に繰り広げられているのでしょうね(^^)
北澤さんは、人生の中で何か後悔していることはありますか。

学生のときに海外で一生懸命学ぶ機会を作りたかったですね。
でも、まだまだ遅くないと思っています(笑)

◆ 北澤さんは、これからどのように生きていきたいですか。

マドレボニータが掲げるメッセージに『LIVE YOUR LIFE』という言葉があるのですが、私自身も家族や仲間を大切にしながら、『誰のものでもない自分の人生を味わっている』のだと日々実感しながら過ごしていきたいです。

 

◆すてきなメッセージですね!母となった女性のみなさんすべてにそのような実感をもっていただけたらうれしいですね!

お忙しい中 ありがとうございました。これからもますますのご活躍を期待しております!